50代勤務医が健康を失う3つの落とし穴

収入より先に守るべきもの

50代になってから、ふと感じることがあります。

「この働き方を、あと10年続けられるだろうか」

若い頃は、多少寝不足でも、気合いで乗り切れました。

外来、病棟、救急、当直、オンコール。  

そして、研究者時代には夜通し実験をすることもありました。

当時は、仕事が最優先。  

自分の体調は、どうしても後回しになっていました。

それでも30代、40代前半までは、何とかなる感覚がありました。

少し無理をしても、寝れば戻る。  

疲れていても、次の日にはまた動ける。  

そんなふうに思っていました。

でも、40代後半あたりから、少しずつ違ってきました。

疲れが抜けにくい。  

睡眠の質が落ちる。  

休日に休んでも、思ったほど回復しない。  

集中力が続かない。  

以前なら流せていたストレスが、体の中に残る感じがする。

最初は、年齢のせいだと思っていました。

でも今振り返ると、単に年を取ったというより、  

長年の無理が、少しずつ表に出てきていたのかもしれません。

勤務医は、社会的には恵まれた職業です。  

収入も安定していますし、専門性もあり、周囲からの信頼もあります。

その一方で、勤務医はとても健康を失いやすい働き方でもあります。

私は現在54歳で、内科医として訪問診療を中心に働いています。  

もともとは免疫学の研究に長く関わっていましたが、50歳で研究生活を一区切りにし、再び臨床に戻りました。

研究者時代には、不眠、動悸、不安を感じて、どうしても体が動かなくなってしまった時期もあります。

「まだ大丈夫」  

「もう少し頑張れる」  

そう思いながら走り続けていました。

でも、体と心は、かなり前からサインを出していたのだと思います。

今回は、50代勤務医が健康を失いやすい3つの落とし穴について書いてみます。

単なる健康情報というより、  

私自身の反省も含めた、50代からの働き方の話です。

勤務医として長く働き続けるために。  

そして、健康・時間・お金を同時に守るために。

一度立ち止まって考えておきたいテーマだと思っています。

落とし穴① 「まだ働ける」と思ってしまう

50代勤務医の最初の落とし穴は、  

自分の耐久力を過大評価してしまうことです。

医師は、基本的に我慢が得意です。

多少の睡眠不足でも働く。  

疲れていても、患者さんの前では普通に振る舞う。  

体調が悪くても、休むより出勤する方を選ぶ。  

自分の予定より、病院や患者さんの都合を優先する。

これは、医師として必要な面もあります。

患者さんがいる以上、簡単に「今日は無理です」とは言えない。  

その感覚は、勤務医であれば多くの先生が持っていると思います。

ただ、問題はその我慢が長年積み重なることです。

20代、30代の頃は、多少寝不足でも何とかなります。  

40代前半でも、週末に少し寝れば戻る感覚がありました。

ところが40代も後半になると、回復のスピードが明らかに変わってきます。

同じ当直でも、疲れの残り方が違う。  

同じ外来でも、終わった後の消耗感が違う。  

同じストレスでも、翌日まで引きずる感じが出てくる。

それなのに、働き方は意外と変わりません。

「今までこれでやってきたから」  

「他の先生もやっているから」  

「自分だけ弱音を吐くわけにはいかないから」

そう思ってしまうのです。

私自身も、まさにそうでした。

研究をしていた頃は、成果を出したい気持ちが強く、  

多少眠れなくても、不安があっても、立ち止まる発想がありませんでした。

むしろ、止まることに罪悪感がありました。

でも今考えると、あの頃の不眠や動悸は、  

体がかなりはっきりブレーキをかけていたのだと思います。

50代からは、少し発想を変えた方がよいのかもしれません。

大事なのは、  

どれだけ働けるかではなく、  

どれだけ回復できているかです。

勤務医は、単なる体力勝負の仕事ではありません。

判断力。  

集中力。  

感情の安定。  

患者さんや家族との対話力。  

スタッフとの関係性。

こうしたものは、すべて自分のコンディションに左右されます。

健康を失うことは、単に自分がつらいだけではありません。  

医師としてのパフォーマンスにも、静かに影響していきます。

50代の勤務医に必要なのは、さらに頑張ることではなく、  

自分の回復力を前提に、働き方を少しずつ見直していくことだと思います。

落とし穴② 収入が高いほど、生活を変えにくくなる

2つ目の落とし穴は、  

収入が高いことで、かえって働き方を変えにくくなることです。

勤務医は、一般的には高収入です。  

特に50代になると、役職、当直、外勤なども含めて、かなりの年収になることがあります。

これはもちろん、大きな強みです。

ただ、収入が高いことは、同時に落とし穴にもなります。

なぜなら、  

「この収入を維持しなければならない」  

というプレッシャーが生まれるからです。

住宅ローン。  

教育費。  

親の介護。  

老後資金。  

資産形成。  

家族の生活水準。  

将来への不安。

収入が高いから安心、とは限りません。

むしろ収入が高いほど、支出も大きくなり、  

いつの間にか「今の働き方をやめられない状態」になっていることがあります。

年収は高い。  

でも、時間がない。  

疲れが抜けない。  

自由に休めない。  

将来の不安も、なぜか消えない。

これは、勤務医にとってかなり現実的な問題だと思います。

私自身も、勤務医としての収入があります。  

それは本当にありがたいことです。

ただ一方で、医師の収入だけに依存し続けることには、年齢とともに少し怖さも感じるようになりました。

もし体調を崩したら。  

もし当直がきつくなったら。  

もし家族の事情で働き方を変える必要が出てきたら。

その時に、今と同じ収入を前提にした生活設計になっていると、かなり身動きが取りにくくなります。

だから私は、不動産投資や発信活動を通じて、  

医師の収入だけに依存しない形を少しずつ作ろうとしています。

これは、医師を辞めたいからではありません。

むしろ、医師を無理なく続けるために、  

医師以外の選択肢も少しずつ持っておきたいからです。

50代以降は、  

収入を増やすこと以上に、働き方の選択肢を増やすこと

が大事になってくると感じています。

勤務医としての高収入は、大きな武器です。

ただ、その収入をすべて生活費として使ってしまうと、  

将来の自由を作る力にはなりません。

大事なのは、  

「いくら稼いでいるか」だけではなく、  

いつまで今の働き方を続けなければならないのか

という視点です。

高収入なのに不安が消えない。  

高収入なのに働き方を変えられない。  

高収入なのに健康を削っている。

この状態が続くと、どこかで無理が出ます。

だからこそ50代からは、  

健康、時間、お金を別々に考えるのではなく、  

3つを同時に守る設計が必要になるのだと思います。

落とし穴③ 「医師としての自分」だけに依存してしまう

3つ目の落とし穴は、  

人生の選択肢が医師の仕事だけになってしまうことです。

勤務医として長く働いていると、どうしても自分の価値を  

「医師としてどれだけ働けるか」  

で考えがちです。

外来をこなせる。  

当直ができる。  

管理業務ができる。  

患者さんに必要とされる。  

病院から頼られる。

これは、とても大切なことです。  

医師として必要とされることには、やはり大きな意味があります。

ただ、50代以降は、医師としての能力だけに人生を預けるのは、少し危ういとも感じています。

なぜなら、医師の仕事は自分の体が資本だからです。

体調を崩せば働けない。  

睡眠が崩れれば判断力が落ちる。  

ストレスが重なれば、患者さんと向き合う余裕も減る。  

親の介護や家族の事情が出てくれば、これまで通り働けるとは限らない。

医師免許は、とても強い資格です。  

これは間違いありません。

でも、自分の健康と時間が失われると、  

その力を十分に使うことができなくなります。

私自身、研究者として長く働いた後、50歳で臨床に戻りました。

この経験は、自分にとってかなり大きな転機でした。

研究者としての自分。  

内科医としての自分。  

不動産投資を学びながら資産形成をしている自分。  

Instagramで40〜50代の疲れと回復について発信している自分。

一見すると、バラバラに見えるかもしれません。

でも私の中では、少しずつつながってきました。

共通しているテーマは、  

健康・時間・お金を守る人生設計

です。

50代以降の勤務医に必要なのは、単に「もっと稼ぐ方法」ではないと思います。  

また、「健康に気をつけましょう」という一般論だけでも足りません。

必要なのは、  

自分の体力、収入、家族状況、資産、将来の働き方を含めて、  

これからの10年をどう設計するかです。

医師として働き続けることは大切です。

ただ、  

「医師として働くしかない」  

という状態にしてしまうと、健康を失った時に選択肢がなくなります。

50代からは、  

「医師を辞めるか、続けるか」  

ではなく、  

医師を続けながら、選択肢を増やす

という発想が必要なのだと思います。

50代勤務医に必要なのは、根性ではなく設計

ここまで、50代勤務医が健康を失う3つの落とし穴について書いてきました。

1つ目は、  

「まだ働ける」と思ってしまうこと。

2つ目は、  

収入が高いほど、生活を変えにくくなること。

3つ目は、  

「医師としての自分」だけに依存してしまうこと。

どれも、勤務医として真面目に働いてきた先生ほど陥りやすい落とし穴だと思います。

怠けているからではありません。  

能力が低いからでもありません。

責任感があり、患者さんや職場のために頑張ってきた人ほど、  

自分のことを後回しにしてしまいます。

だからこそ、50代からは根性論ではなく、設計が必要です。

どの働き方なら、あと10年続けられるのか。  

どの収入を守れば、生活の安心が保てるのか。  

どの支出を減らせば、自由度が上がるのか。  

どの資産形成なら、自分に合っているのか。  

どのタイミングで当直や外勤を減らせるのか。  

どの状態になれば、医師の仕事を少し緩められるのか。

こうした問いは、忙しい毎日の中では、つい後回しになります。

でも、後回しにしている間にも、年齢は進みます。  

体力も、家族の状況も、働く環境も変わっていきます。

私自身も、まだ完成形にいるわけではありません。

現在も勤務医として働きながら、不動産投資、発信活動、ブログを少しずつ積み上げています。

正直に言えば、一気に人生を変えるようなタイプではありません。  

毎日少しずつ積み上げる方が、自分には合っています。

だからこそ、50代からの人生設計も、  

大きく変えるというより、少しずつ選択肢を増やしていく感覚でよいと思っています。

健康・時間・お金は、別々に考えない

多くの勤務医は、健康、時間、お金を別々に考えています。

健康は健康診断で見る。  

時間は勤務表で見る。  

お金は年収や貯金で見る。

でも50代以降は、この3つを分けて考えると、少し危ういと感じています。

健康を犠牲にして収入を増やす。  

時間を犠牲にして資産形成をする。  

お金の不安があるから、体調が悪くても働き続ける。

この状態が続くと、どこかで無理が出ます。

本当に必要なのは、  

健康・時間・お金を同時に守る設計です。

医師としての収入をどう使うか。  

将来の自由を作るために、どのように資産を積み上げるか。  

どの段階で働き方を緩めるか。  

どのくらいの収入があれば「もう十分」と言えるのか。  

その時、自分はどんな生活をしたいのか。

こうした問いに向き合うことで、50代以降の働き方は少しずつ変わっていきます。

私は、勤務医がもっと自分の人生を設計してよいと思っています。

医師として責任を果たしながら、  

自分の健康も守る。  

家族との時間も守る。  

将来のお金の不安も減らす。  

そして、必要とされる形で医師の仕事を続ける。

そのために必要なのは、気合いではありません。  

自分に合った人生設計です。

おわりに

50代の勤務医は、人生の大きな分岐点にいると思います。

まだ十分に働ける。  

収入もある。  

専門性もある。  

社会的な信用もある。

一方で、体力、睡眠、家族、親の介護、自分の老後など、  

若い頃には見えなかった課題も増えてきます。

この時期に、これまで通りの働き方をそのまま続けるのか。

それとも、医師として働きながら、  

健康・時間・お金を守る設計に少しずつ切り替えていくのか。

この差は、60代以降にかなり大きく出るのではないかと思っています。

私自身も、まだ道の途中です。

だからこそ、同じように50代以降の働き方や人生設計に不安を感じている勤務医の先生方と、一緒に考えていきたいと思っています。

これからの時代、勤務医に必要なのは、ただ長く働く力だけではありません。

健康を守りながら、  

時間の自由を少しずつ増やし、  

お金の不安を減らし、  

医師としての経験を人生後半の資産に変えていく力。

50代からでも、遅くありません。

むしろ50代だからこそ、  

これまでの経験、信用、収入を使って、人生後半を再設計することができます。

このブログでは今後も、勤務医が健康・時間・お金を守りながら、自分らしい人生を作っていく方法について書いていきます。

50代勤務医の人生設計を一緒に整理します

もし今、

・このままの働き方を続けてよいのか不安  

・当直や外勤をいつまで続けるべきか迷っている  

・収入はあるのに、将来のお金の不安が消えない  

・資産形成を始めたいが、何から考えればよいかわからない  

・医師として働きながら、健康と時間も守りたい  

このように感じている先生は、一度ご自身の状況を整理してみる価値があります。

私は、勤務医、元研究者、不動産投資家としての自分の経験をもとに、  

50代以降の勤務医が健康・時間・お金を守るための人生設計について発信しています。

今後、勤務医向けに個別相談や設計サポートも準備していく予定です。

まずはこのブログを通じて、  

「医師として働き続けること」と  

「自分の人生を守ること」は両立できる、  

ということをお伝えしていきたいと思います。

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